はじめに

本書は裏予想の競馬本です。
怪しい、インチキっぽい、嘘くさい、オカルト。
読者のイメージはどうでしょう。

実を言うと本書の内容も極めて怪しいのです。
本書が知っていることは全体の5%程度です。
5%と聞いて不安を感じた読者もいるでしょうから補足しておきましょう。
今から20年くらい前の話ですけれども囲碁と将棋のプロ棋士の対談本が出されたました。
そこでこんな話題になったのです。
私たちはいったい囲碁や将棋についてどの程度知っているだろうか。
奇しくもふたりの口から出た答えが5%でした。

さて怪しい話はこれからです。
本書は手作業ですので5%程度が限界ですけれどもこのあとコンピュータの解析が進むと驚きの結論が出る可能性はかなり高いのです。
もしかすると読者は革命前夜の必勝法理論を目にしている歴史の証人になるかもしれません。
東スポの見出し風に書くとこんな感じでしょうか。

人口知能が枠順完全解読に成功。
枠順とレース結果の因果関係が科学的に説明されたことにより人口知能が競馬必勝法を伝授する。

これからは人口知能がはじき出した買い目に競馬ファンはお金を払うことになるでしょう。
競馬で大儲けすることができると期待される人材はプログラマーです。
お父さん、お母さん、こどものためにいまから勉強しておいてください。

方法論の概要を簡単に説明しておきます。
馬番、枠番を表の数字と言うならば枠順に載ってない数字、裏の数字を使います。
便宜的に裏の数字と言いますけれども実際は誰でも入手できるという意味でオープンな情報です。
競馬予想会社の使う極秘情報とはまったく違います、念のため。

枠順は裏の数字で暗号化されており第三者の侵入を阻むように作られています。
魔法の呪文(パスワード)を知っている者だけがゲートインできる仕組みです。
ますます怪しい、という印象を持たれた読者も多いと思いますが話を続けましょう。
本書は勝ち馬と目印馬の位置関係をあらわす数式を枠順から取り出すことに成功したのです。

(例文)

私はA子さんのとなりであり、B子さんのふたつとなりでもある。

(枠順のイメージ)

1枠01 B子
1枠02 A子
2枠03 私

(枠順に書かれた数式のイメージ)

Y=A+1
Y=B+2

枠順は誰が作っているか。
実を言うとここに競馬の核心があります。
JRAの公式発表はコンピュータの抽選です。
コンピュータの中身は計算です。
コンピュータで提出された枠順もまたその中身は計算です。
裏予想における勝ち馬予想は計算のことだったのです。
数学に詳しい方ならおわかりいただけると思います。

計算のやり方がオペレーションです。
オペレーションを覚えるためにはオペレーションにはどんなものがあるかを知っておく必要があります。
私たちは遅れてゲームに参加します。
ゲームはすでにはじまっており、ゲームをやりながらルールを覚えるより他に方法がありません。
オペレーションの種類についてもレース結果から学ぶ必要があるのです。

ワカル ⇔ カワル(変わる)

わかった後で変わるわけではありません。
わかると変わるは同時です。
世界の見え方が変わった瞬間、今までわからなかったことがわかる。
百聞は一見に如かず、読者自身の目で確かめてください。